「ねぇ。最近さー、目の周りがピクピクするの。ほら、見て。」
「本当だ。見えにくいんじゃない。」
「うーん。目は見えるんだけど、邪魔なんだよね。」
「ねぇ。何か悪い病気なんじゃないの。病院行けば。」
「行こうとは思うんだけど、何科に行ったらいいのかな?」
「えっ、目だから眼科なんじゃない?」 「そーか。眼科かー」
本当に眼科でいいのでしょうか?
この疾患は"眼瞼痙攣"といわれ神経疾患です。
1.脳神経系の異常
顔面神経麻痺、眼瞼痙攣、顔面痙攣、三叉神経痛、めまいなど
2.脊髄神経系の異常
椎間板ヘルニア、脊椎症、脊髄症など
3.末梢神経系の異常
手根管症候群など
何か心配なことがあれば、専門医に相談してみてください。
「うーん、今日も一日、頑張んなきゃ!」
「あっ、痛ったたたた。まただ!どうしよう。」
「うっ。気持ち悪い。」
「あー、起きれない。どうしよう。先月も会社休んじゃったし。また課長にブツブツ言われるんだろうな」
こんな思いしたことがありませんか?
頭痛はどんな人でも一度は経験する症状のひとつです。そんな中で頭痛持ちといわれる人は数千万人いるといわれています。日本では " 頭痛ぐらい我慢しなさ い。"という帰来があります。でも、本当につらくて生活に支障を来たす人は多いですし、中には重大な病気が隠れていることもあります。米国では頭痛による労働力の損失(なんと経済損失は 130 億ドル!)も問題視されています。 頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に分類されます。一次性頭痛とは頭痛の原因となる他の病気がないものです。主に、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などに分けられます。二次性頭痛は脳の病気(脳腫瘍や脳内出血など)や、他の病気に引き続いて起こる頭痛です。これらを鑑別するためにCT,MRI、脳波、血液検査が必要になってくる場合があります。 |
片頭痛は800万人以上の人が患っているといわれています。特に女性に多く男性の3.6倍に達します。片頭痛は20~50歳代の働き盛りの年齢層に多いのです。
頭痛時はトリプタン系薬剤やエルゴタミン製剤、予防薬としてカルシウム拮抗薬などを使用します。特に、女性では生理に伴う頭痛や、冷えに伴うものもあり漢方薬治療も手助けになる場合があります。
緊張型頭痛は肩から首筋、後頭部に持続性に生じる頭痛です。緊張型頭痛は生涯有病率30%以上であり、すべての疾患の中でも最も多いといわれています。原因は心理的要因、社会的ストレス、運動不足、口・顎の異常で起こります。
痛みに対しては鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症薬、緊張緩和に筋弛緩薬、抗不安薬、抗うつ薬を使用します。他には運動不足改善や環境因子の除去に心がけることが重要です。
群発頭痛は眼周囲~側頭部にかけて生じる激しい頭痛です。10万人に50~400人位の有病率で片頭痛より稀です。特に男性(女性の3倍の有病率)で30~40歳台に多く、大酒家、喫煙者に多いといわれています。
痛みに対してはトリプタン系薬剤の投与および注射、酸素吸入などが行われます。
二次性頭痛は基礎疾患の治療に加え、症状に応じて鎮痛剤などを用います。
頭痛はいろいろな原因で生じます。特に二次性頭痛は命にかかわるものもあります。
"頭痛なんて"とは思わず"頭痛だから"専門の医師に相談してみてはいかがですか。
「あれ? ないな。おかしいな。なくしちゃったのかな?」
「おじいちゃん。何をなくしたの?」
「あれ、あれだよ・・・。」
「あれって、なによ?」
「うっ・・わからん。うるさい。ひっこんどれ。
こんな会話をしたことがありませんか?
認知症は次の3つに分類されます。
1.脳血管性認知症
脳梗塞、脳出血など
2.神経変性による認知症
アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症など
3.その他の認知症
脳腫瘍、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症など
2004年12月、"痴呆症"から"認知症"と呼び名が変わりました。 認知症とは正常に発達した知的機能が後天的な脳の障害によって低下した状態です。日本では65歳以上の男性の5.8%、女性の6.7% に認知症があるといわれています。 |
1. 記憶障害
新しい情報を学習したり以前に学習した情報を想起する力の障害
2. 失語
言語の障害
・“あれ”、“それ”を使った言い回しが多くなる。
3. 失行
運動機能は損なわれていないが動作を遂行する能力の障害
・模写が出来なくなる。
・洋服を着られなくなる。
4. 失認
感覚機能が正常にもかかわらず物体を認知、同定することが出来ない
・道によく迷うようになる。
・自分自身で病気による日常生活の障害を認めない。
5. 実行機能の障害
計画を立てる、筋道をたてる、抽象化することが出来ない
上記症状が出現します。
記憶障害に加え2~5の症状が1個以上出現したものを認知症とします。
知能評価スケール(質問形式)、神経心理学的検査、血液検査、頭蓋内画像検査(CT、MRIなど)を行います。
薬物治療(塩酸ドネペジルなど)、運動療法、行動療法が主体となります。
中には正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫などのように手術でよくなるものや、甲状腺機能低下症のようにホルモン補充療法で症状が改善するものもあります。
"物忘れ=認知症" ではありません。
病的な物忘れと年齢的な物忘れについては鑑別が困難な場合が多く見受けられます。
一人では悩まず、心配になったら専門の医師に相談してみてください。